この記事は『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1の重要なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
ウィルの「その後」と、ホーキンスに残った“傷跡”の物語
シーズン1が「ウィル失踪の謎」と「裏側の世界との初接触」の話だったとしたら、
シーズン2はその後始末と後遺症の物語、という印象があります。
あの恐怖の一件から1年。
表面上は平和を取り戻したように見えるホーキンスの町で、
じわじわと“あっち側”の影が濃くなっていくシーズンです。
シーズン2はどんな物語か、ひとことでいうと
裏側の世界から戻ってきたウィルが、
その世界と現実の“通訳”のような存在になってしまい、
彼の中に入り込んだ「巨大な意志」との戦いに、町全体が巻き込まれていく物語。
同時に、
- イレブンとホッパーの「ぎこちない親子」物語
- マックス加入によるグループバランスの変化
- ナンシー&ジョナサンの「バーバラの名誉回復」ライン
など、サブストーリーもかなり充実してきます。
ざっくりあらすじ:シーズン2で何が起きたか
① 1年後のハロウィン、まだ終わっていなかった“あの日”の影
時は1984年のハロウィン。
みんなでゴーストバスターズの仮装をして学校へ行くくらいには、表面上は“日常”が戻っています。
ママに写真を撮ってもらうダスティンがとにかく可愛いし、
ウィルの写真を撮るジョナサンの弟愛に泣けるシーンです。ほんとに優しいお兄さん。
ただウィルだけは、時々フラッシュバックのように
裏側の世界の景色や巨大なシルエット(のちのマインド・フレイヤー) を見てしまう。
医者は「PTSDだろう」と言いますが、
観ている側は「いや、絶対それだけじゃないよね…」と分かっている状態。
この“周りは落ち着いたと思ってるけど、本人だけまだ地獄の中”という構図が、シーズン2のスタート地点です。
② ホッパーの秘密:森の小屋に隠されたイレブン
シーズン1ラストで姿を消したイレブンは、
ホッパーによって森の小屋にひそかに匿われています。
二人の関係性は、
「親子未満だけど限りなく親子に近い」ような、かなり不器用な距離感。
- ホッパーは危険から守るために、外出禁止を徹底
- イレブンは“世界から切り離された生活”にフラストレーションが溜まる
お互いに守り合いたいのに、言い方もやり方も不器用で、
しょっちゅうケンカになるんだけど、ホッパーはどこか楽しげなのが良いんだよね。
娘を亡くしているという経験があるから、エルのことは余計大事にしたいという気持ちが強いからこそ厳しく当たってしまう。
③ 新キャラ・マックス&ビリーの登場
ホーキンスに引っ越してきたマックスは、
ゲームセンターで高スコアを叩き出す謎の少女として登場します。
ルーカスとダスティンはすぐに興味津々。
一方で、イレブンロス中のマイクは、
新しいメンバーを受け入れる気になれず、最初は距離を取ってしまう。
そのマックスの兄(義兄)がビリー。
車とロックとタバコがよく似合う、80年代の“危ないお兄ちゃん”そのものの存在。
ビリーの家庭環境や、マックスへの当たりの強さも後の伏線になっていて、
シーズン2ではまだ「不穏の塊」くらいの役回りですが、空気をかなり変えてくるキャラです。
④ ダスティンが拾ってきた“ちょっと可愛い怪物”
ある日ダスティンは、自宅近くで奇妙な生き物を見つけます。
ヌメヌメしていて、ちょっとカエルっぽくて、最初は割とかわいい。
彼はその生き物に「ダート」と名前をつけて可愛がりますが、
視聴者側はシーズン1を知っているので、もうこの時点で嫌な予感しかしない。
これに関してはシーズン1を経験していてなぜあの生き物を飼おうと思ったのかが謎ですw
明らかにデモゴルゴン系なのが一眼でわかるのに。。
案の定、ダートは異様なスピードで成長し、
デモゴルゴンの幼体(デモドッグ) だったことが判明。
「かわいい」を通り越して、普通に町の脅威になっていきます。
この“ペット感覚で拾ってきたものが、じつは世界の危機に繋がっていました”という展開も、
いかにも80年代映画っぽくてニヤニヤしてしまうところ。
⑤ ウィルの中に入り込む“巨大な意志”
ウィルの発作のような症状はどんどん悪化し、
彼が見ている世界と現実が少しずつ重なり始めます。
雨の中で「立ち向かえ」というアドバイスを実行しようとした結果、
ウィルは巨大な影(マインド・フレイヤー)に取り憑かれてしまう。
このアドバイスをしたのはウィルのお母さんの恋人「ボブ」です。
このボブというキャラもすごくいいんですよね。優しくて、子どももすきで。
また、ロードオブザリングファンからすると、初めてボブが出てきた時は歓喜ですよね。
ここからのウィルは、
普通の少年と“あっち側のスパイ”が同居しているような状態になり、
ジョイス達は「息子を守るために、敵と戦わなきゃいけない」というかなりしんどい状況に追い込まれます。
⑥ バーバラの死を「なかったこと」にしないナンシー
シーズン1で行方不明になり、結果的に命を落としたバーバラ。
大人たちは「事故」として処理しようとしますが、
ナンシーはそれを受け入れられません。
ジョナサンと一緒に証拠を集め、
ホーキンス研究所の裏側を暴露しようとする。
このラインは
「モンスターとの戦い」ではなく「隠蔽と責任の問題」を扱っていて、
別の意味でかなり現実味のあるストーリーになっています。
⑦ “みんなでウィルを救う”作戦
マインド・フレイヤーに乗っ取られたウィルは、
研究所の構造や人員配置を敵側に筒抜けにしてしまう“スパイ”状態になり、
その結果、研究所はデモドッグに襲われほぼ壊滅。
ここで活躍するのが、意外にもボブ。
地図読みと冷静な判断で、ウィルの描いた絵から“蔓のネットワーク”の場所を割り出したり、
ジョイスたちを地下から脱出させたりと、要所で頼りになりまくる。
(そのうえであの結末になるのが、余計に胸に来るんですが…)
最終的には、
- ウィルをストーブなどで熱して、敵の影響を弱める
- ナンシーたちが“家を戦場仕様にして”マインド・フレイヤーをおびき寄せる
- ホッパー&イレブンがゲートを閉じに向かう
という、かなり総力戦な展開になります。
⑧ イレブン、自分のルーツと向き合う
シーズン2では、イレブンが「自分は何者なのか」を探す旅にも出ます。
- 本当の名前は「ジェーン」
- 自分と同じように番号を与えられた“仲間”たちの存在
- 自分の怒りや憎しみとどう付き合うか
ここは賛否分かれる回でもあるんですが、
私的には、エル自身が力の引き出し方や、自分が立つべきポジションを明確にする旅でもあるから必要なエピソードだと思いました。
⑨ ゲートを閉じて、ダンスフロアで一旦の“エンドロール”
クライマックスでは、
イレブンがマインド・フレイヤーの圧力に耐えながらゲートを閉じ、
とりあえずの決着をつけます。
そしてラストは、
学校のスノーボール(ダンスパーティー)での穏やかな時間。
- マイクとイレブン
- ルーカスとマックス
- ダスティンが、ちょっと切ないけど成長した顔を見せる
怖いシーンも多いシーズン2ですが、
このダンスのシーンは、キャラたちの“年相応な瞬間”がちゃんと描かれていて、かなり好きなエンディングです。
…ただし、最後の最後に
学校の上空にマインド・フレイヤーのシルエットが映るカットで、
「まだ全然終わってないじゃん」と思わされるのもお約束。
シーズン2を見て感じたこと
シーズン2は、シーズン1に比べると
- 世界観が一気に広がる
- キャラ同士の関係性がぐっと立体的になる
- “トラウマや責任”といった、ちょっと重めのテーマも増える
といった変化があって、
単なる「続編」というより、“後味の処理編+次への橋渡し”という印象が強いです。
それでも、
- ダートとの出会いと成長
- ボブのヒーローっぷり
- スティーブが完全に「面倒見のいい兄貴」へ進化するところ
- ホッパーとイレブンの険悪→和解の流れ
など、キャラ単位で見ると“ご褒美シーン”のオンパレード。
特にこのシーズンから確立したスティーブ&ダスティンコンビ。
シーズン5前に復習するなら、
シーズン1で張られた“裏側の世界”の不穏さが、
シーズン2でどう「具体的な脅威」として形を持ち始めたのか、という視点で見るとかなり楽しいと思います。


